セリンとレンカク 2話目

 次第にレンカクの腰の動きが早くなっていく。レンカクは私のカラダの両側に手をついて、腰を動かしやすい体勢になり、さらに強く腰を打ちつけてきた。
「ふうっ!んっ、んっ、んっ」
 ぱちゅぱちゅと、腰と腰がぶつかる度に音がして、カラダがベッドの上で上下に揺れる。ギシギシとベッドが軋む音が、なぜか恥ずかしい。
「ジャマ」
 レンカクは枕を掴むとベッドの外へ放り投げてしまった。
「やぁ……っ」
 私は慌てて両手で顔を隠したが、それもレンカクに阻止される。両手をレンカクにしっかりと押さえられ、顔が見られてしまう。
「もっと声聞かせて」
「くう……う、んあ、あっあっ、あっ!」
 レンカクの腰の動きに合わせて声が出てしまう。少し前は、声を聞かせてと言われたら我慢していたのに、今では逆に声が大きくなってしまう。
 こんな声がレンカクは聞きたいの?それで興奮してくれるの……?
「ああっ、あ゛っ、はああっ、やあっ」
 レンカクの手から逃れようと、少し抵抗してみる。が、体重をかけているボーイの力は思ったよりも強くて、びくともしなかった。細いウデなのに、身長だって、そんなに変わらないのに……。やっぱり、おとこのこなんだ。
「あう、あっ、あんっ」
「かわいいよ」
「ううううう!」
 顔を極力見られないように横を向くけど、部屋の照明でその横顔も見られてしまっている。
「あっ、あかりっ、けして……」
「んー?」
 レンカクは照明パネルを一瞥すると、
「遠いから消せない」
 と、にこりとしながら言った。
「と!届く!絶対届く!」
 少しウデを伸ばせばいいだけなのに!
「やだよ、可愛いセリンの顔見てたいもん」
「う……、ううう」
 恥ずかしい。こんなに恥ずかしくなるなんて思ってもなかった。顔から火が出そう。
「セリンのエッチな顔とエッチな声聞いてると、めっちゃ興奮するんだよ」
 絶対に嘘だ。おまんこの中が気持ちいいから興奮してるだけだ。
 それなのに、そう言われると嬉しい。
 恥ずかしいのに、顔を見られてもいいかなとか、声出していいんだと思ってしまう。
「はあっ!はあっ!」
 ギシギシとベッドが軋む音が強くなっていることに気づいた。シーツは乱れて、部屋の中が少し暑く感じる。レンカクの額をみたら、少し汗ばんでいる。暑いのは私だけじゃないみたい。
 ぐちゅぐちゅと膣内が擦れる度に音が鳴る。この音は、私がどれだけ感じているかの指標だ。聞かれたくない。恥ずかしい。レンカクにおまんこを埋められて悦んでいるなんて、知られたくない……。
「はひっ、らめ、もうっ、れん……いっ、ちゃうっ……!」
 恥ずかしさが脳を興奮させて、気付けばナニかが目の前に迫ってきていた。レンカクの前で、レンカクのおちんちんで、この感覚が得られることがうれしくて——
「いいよ、イッて」
 レンカクの腰の動きが早くなる。私はぎゅっと目を瞑って、絶頂を迎える準備をする。
 レンカクのおちんちんで、イッちゃう——ッ
「イく!イクぅ!」
 ぎゅ、と全身に力が入り、カラダが跳ねる。呼吸を忘れて、下半身からくる快楽に身を委ねる。
「はっ——、は——んんっ!」
 絶対の余韻に入る前に、再びレンカクの腰が動き始める。ぎゅうぎゅうとおちんちんを締め付ける膣壁は、さらに力を増す。さっきよりもおちんちんの硬さや長さをハッキリと感じ、先が壁の奥にくると少し痛みを感じる。
「だめ!イッた、ばっかりで——あああっ、ああっ!あっあっあっ!」
 レンカクは私の言葉に耳を貸さずに腰を振り続ける。私の嬌声に紛れて静かな吐息が聞こえる。レンカクも、もうすぐイクのね……。
「セリン、のんで……っ」
「ふえ、え」
 レンカクが膣からおちんちんを抜くと、私の顔の横まで移動してきた。愛液でべとべとになったおちんちんを扱きながら、それを私の口元にやり、捩じ込んできた。
「ふ、んむ……」
 少しだけ白濁液が口元にかかってしまったが、残りは全て口で受け止めた。濃い愛液の味。おちんちんに絡まる白くなった愛液。自分の匂い。そして口に広がる精液特有の匂いと、味。
 匂いと色んな味に少し吐き気を覚えたけど、レンカクが出し切るまでしっかりと咥え続けた。
 吐精の最後の方になると先端を軽く吸って、中のものを全て出してもらう。
「む……」
 おちんちんから口を離して、中のものが溢れないように手で抑える。精液と愛液、唾液と、少しの空気が口の中でいっぱいになっている。
「飲める?」
 レンカクにそう言われたら、飲むしかない。
 鼻から抜ける生臭さを我慢して、舌の上で全てを一つにする。それをこくり、こくり、と二回に分けて飲んだ。
「は、あ……」
 口を開けて呼吸をする。しょっぱいのか苦いのかよく分からない味と、生臭さを伴った吐息が吐き出される。
「……美味しかった?」
「はあ……」
 こくん、と頷く。
 美味しいわけがない。とにかく匂うし。
 でも私の中でたくさん擦って気持ちよくなってくれたことが嬉しくて、出来ればまた飲みたいと思った。

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